産経WEST

【西論】北朝鮮危機 現実見据えた議論をすべきだ

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【西論】
北朝鮮危機 現実見据えた議論をすべきだ

北朝鮮の労働新聞が8月30日に掲載した、弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察し、笑顔の金正恩朝鮮労働党委員長の写真(コリアメディア提供・共同) 北朝鮮の労働新聞が8月30日に掲載した、弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察し、笑顔の金正恩朝鮮労働党委員長の写真(コリアメディア提供・共同)

 2年前の安保法制のときですら「戦争法」などとする声高な反対運動が起こったのだから、気になるかもしれない。しかし国民の生命を守ることは国家の使命である。その使命を自覚しないで政治家といえるか。

 樋渡由美・上智大学教授は著書『専守防衛克服の戦略』で、次のような点を看破している。すなわち専守防衛は、日本の過去の経験から、攻撃的であることを侵略的と同義であるとみなす偏りを日本の防衛にもたらした。防御にも攻撃能力が必要であることが、日本の防衛政策から抜け落ちてしまった-など。的を射た指摘である。

 核抑止力議論の無風は、この国が呆然(ぼうぜん)自失しているようにすら映る。

 唯一の被爆国という歴史から、日本には根強い核アレルギーがある。しかし核兵器による核抑止という均衡の上に平和が保たれている現実を、忘れてはならない。

 日本も米国の核の傘に守られている。今、北朝鮮のミサイルと核によって均衡が崩れようとしている。それならばWSJ社説がいうように、新たな段階の抑止を考えることは当然ではないか。

 核は抑止力であり、日本の安全保障の向上につながるなら、議論されてしかるべきだろう。それなのに感情的といってよい反発が先立ち、議論すらタブー視される状態は、健全ではない。

 米軍の核搭載艦船の寄港などを認める日米間の密約が明らかになりながら、いまだに「持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を建前としていることなど、思考停止した偽善にも等しい。

続きを読む

関連トピックス

関連ニュース

「産経WEST」のランキング