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【西論】北朝鮮危機 現実見据えた議論をすべきだ

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【西論】
北朝鮮危機 現実見据えた議論をすべきだ

北朝鮮の労働新聞が8月30日に掲載した、弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察し、笑顔の金正恩朝鮮労働党委員長の写真(コリアメディア提供・共同) 北朝鮮の労働新聞が8月30日に掲載した、弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察し、笑顔の金正恩朝鮮労働党委員長の写真(コリアメディア提供・共同)

 北朝鮮をめぐる緊張がかつてないほど高まっている。

 冷静な対応と、わが国に欠けているものを見直す議論をこそ心掛けたい。

 ◆無風の抑止力論

 日本上空を越えるミサイルが発射された8月末、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)が掲載した社説を、参考に引く。「日本の核武装に道開く北朝鮮の核容認」との表題。

 「日本の指導者たちはこれまで、自ら核兵器を保有することに長らく抵抗してきた。しかし、危機に際して米国が頼りにならないとの結論に至れば、この姿勢が変わるかもしれない。あるいは日本として、たとえ信頼できる同盟国の判断であっても、それに自らの生き残りを託す訳にはいかないと判断することも考えられる」

 ここに見られる考え方は、現実的でわかりやすいものだ。

 しかし「日本の指導者」の間で現在、核抑止力の議論がなされているのだろうか。ほとんど無風ではないか。

 核どころか、通常兵器で抑止力たりうる敵基地攻撃能力についても、活発な議論は聞こえてこない。安倍晋三首相も8月上旬、その能力の保有に向けた検討をする予定はない、とした。

 6回目の核実験が行われてからも、状況は変わっていない。

 ◆恐るべき事態

 恐るべき事態である。

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の4月段階での世論調査で、75%超が敵基地攻撃を容認している。現在はさらに数字が増えているだろう。

 なのに政治の場で議論が本格化しないのは、反対派の声と支持率への影響を心配しているからとしか思えない。敵基地攻撃は憲法が要請する専守防衛の立場に反する、といった声である。

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