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熊本地震の復興工事でジオパーク破壊…南阿蘇・立野峡谷の「柱状節理」

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熊本地震の復興工事でジオパーク破壊…南阿蘇・立野峡谷の「柱状節理」

立野峡谷の柱状節理=熊本県南阿蘇村(平成27年12月撮影、市民団体提供) 立野峡谷の柱状節理=熊本県南阿蘇村(平成27年12月撮影、市民団体提供)

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界ジオパーク」に指定されている熊本県・阿蘇の立野峡谷(南阿蘇村)で、阿蘇山の溶岩でできた「柱状節理」が、国が行う熊本地震の復興工事で壊されていたことが14日、国土交通省熊本復興事務所や県への取材で分かった。

 柱状節理は、溶岩が凝固する際にできる柱状の割れ目。立野峡谷では黒川の岸に露出し、その景観が魅力となっている。

 熊本復興事務所によると、崩落した阿蘇大橋を架け替えるための工事用道路新設の際、高さ約70メートル、幅約110メートルにわたり、柱状節理を含む岸を削った。県によると、橋を架け替える場所や道路新設工事の説明はあったが、柱状節理を削ることについては知らされていなかった。

 阿蘇での立野ダム建設に反対する地元の市民団体によると、一部が工事で壊されているのを8月末に確認したという。

 阿蘇ジオパークガイド協会会長の児玉史郎さん(66)は「復興工事は大切だが、景観が損なわれ、悲しむ人もいる。ジオパークの価値を踏まえ、今後の開発を協議すべきだ」と話している。

 ジオパークは、科学的に見て貴重な地形や地質を備えた自然公園で、地球や大地を意味する「ジオ」と「パーク」(公園)を組み合わせた言葉。

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