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【世界を読む】中国に「ひざまずく」西洋、筆頭はノルウェー…劉暁波氏の死が炙り出した新しい世界の“対中規範”

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中国に「ひざまずく」西洋、筆頭はノルウェー…劉暁波氏の死が炙り出した新しい世界の“対中規範”

オスロにあるノーベル平和賞や受賞者を紹介する施設で、劉暁波氏の写真の前に花を置く女性ら。ノルウェー政府は劉氏の治療や死去をめぐる問題で目立たぬ姿勢に徹した=7月13日(ロイター) オスロにあるノーベル平和賞や受賞者を紹介する施設で、劉暁波氏の写真の前に花を置く女性ら。ノルウェー政府は劉氏の治療や死去をめぐる問題で目立たぬ姿勢に徹した=7月13日(ロイター)

 同紙は過去、天体物理学者で民主活動家の方励之氏が1989年の天安門事件後、北京の米国大使館に13カ月の保護の後に出国できたことや、魏京生氏が獄中18年の後にクリントン元米大統領の求めで釈放され1997年に渡米したなどと指摘。これらに比べて「中国政府への外圧効果は消滅しつつある」とする研究者の声を紹介した。

 「今や中国政府は、西欧は表現の自由に対する取り締まりに対して効果的な抗議はできなくなったと、自信を深めているだろう」

 米ウィルソンセンター・キッシンジャー米中関係研究所のロバート・デイリー氏は同紙にこう述べた。

歴史的な分水嶺

 西側メディアの中には、あきらめに近い吐露もみえる。豪有力紙オーストラリアンの中国特派員、ローワン・キャリック氏は「劉暁波氏の死があぶり出した西洋の中国に対する叩頭(こうとう)」と題するコラムで、将来の年代記録者は今回のできごとを「歴史的な分水嶺とみなすだろう」と述べた。叩頭とは跪(ひざまず)いて頭を地面につけ中国皇帝に拝謁する臣下の礼法を指す。

 同氏は「民主主義や普遍的な人権は、それを擁護する者やパラダイムとしての力を失いつつある」と指摘。習近平政権が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」への競い合うような賛同や、空疎だが中国には心地よく響くG20の共同宣言などといったひとつひとつの動きが、「新しい世界の規範としての中国の圧政文化を、明瞭に示している」と論じた。

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