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【メガプレミアム】「四国新幹線」40年も塩漬け、ようやく動き始めた誘致構想

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【メガプレミアム】
「四国新幹線」40年も塩漬け、ようやく動き始めた誘致構想

オール四国で機運醸成へ

 平成26年に四国4県と四国経済連合会、四国商工会議所連合会などで組織する「四国の鉄道高速化連絡会」が発足。同年8月には財務省と国土交通省、12月には国土交通大臣、昨年10月には自民党本部など、関係機関への要望を繰り返し行っている。また各県は市民に新幹線への理解を深めてもらおうと、千人規模のシンポジウムを実施。

 今年7月6日、4県の知事や四国経済連合会会長、商工会議所連合会会長などの経済団体のトップに加え、県・市・町・村の議長、市や町村会の会長、観光協会会長なども参加し、同連絡会を改組した「四国新幹線整備促進期成会」を設立、東京で決起大会を開いた。

 浜田恵造・香川県知事の「全国に先駆けて人口減少と高齢化が進む四国の実情を踏まえると、1日も早い整備計画への格上げが必要。四国全体が声を一つにして取り組んでいきたい」というあいさつに代表されるように、まさに“オール四国”態勢を敷いて新幹線の実現に向け働きかける。

 四国新幹線を望む声は海を隔てた九州からも上がっている。大分市は、四国と九州の間の豊後水道にトンネルや橋を建設し新幹線で結ぶ「豊予海峡ルート」の実現を目指している。四国新幹線の整備はその前提条件。同市の佐藤樹一郎市長は昨年12月、高松市に大西秀人市長を訪問し、同ルート建設と四国新幹線の整備計画への格上げを含めて国への要望で連携していくことを確認した。

 しかし、建設が決まっている九州新幹線の長崎ルートや北陸新幹線の敦賀以西ルートが優先されるため、現状のままでは四国新幹線の実現には膨大な時間が必要となる。それでも関係者は「四国が一体となり、建設機運を高めればきっと国を動かすことができる」と口をそろえる。

 実際に地元の声を受けてか、国土交通省の四国圏広域地方計画に「鉄道の抜本的高速化が検討課題となっている」と記載されるなど、国の態度にも変化の兆しが表れてきた。

 昭和39年に初めて開通した東海道新幹線(東京-新大阪間)は計画当初、皮肉も込めて「夢の超特急」と呼ばれた。“新幹線の父”と呼ばれる第4代国鉄総裁の十河信二(1884~1981年)は愛媛県新居浜市の出身である。それから半世紀以上たった今、超特急の夢は四国にとって、やっと目指すべき目標になろうとしている。(6月9日に掲載したものを一部差し替えています)

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