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【熊本地震】2度目の盆、壊れた墓なお 被害は推定数十万基も修繕助成なく 発生から1年4カ月

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【熊本地震】
2度目の盆、壊れた墓なお 被害は推定数十万基も修繕助成なく 発生から1年4カ月

熊本地震後、2度目のお盆を迎えた熊本市内の墓地。倒壊した墓石のそばで男性が花を供えていた=13日午後 熊本地震後、2度目のお盆を迎えた熊本市内の墓地。倒壊した墓石のそばで男性が花を供えていた=13日午後

 熊本地震の被災地は、昨年の震災後2度目のお盆を迎えたが、壊れたままの墓も目立つ。修繕費用は全壊で数百万円かかることもあるとされ、生活再建が道半ばの被災者にとって、家計への負担が大きい。14日で地震から1年4カ月。復旧を諦め、改葬して納骨堂での永代供養に切り替えるといった動きも目立つようになっている。

 「先祖に申し訳ないとは思うが、住まいの再建が最優先。何らかの補助制度があればよいのだが…」。地震で代々の墓がバラバラになったという熊本県益城町の梅田隆義さん(81)は、仮設住宅で苦しい表情を浮かべた。

 熊本市でも、同様に頭を抱えている被災者はたくさんいる。昨年7~9月に市内7カ所の公営墓地の被災状況を調べたところ、計1万8120区画のうち5割超の9828区画で、墓石が崩れるなどしていた。

 ある墓地関係者は「熊本県内では、数十万基に被害が生じた可能性もあるのでは」と推定する。

 熊本市石材商工業組合によれば、墓の修繕費用の相場は、墓石の再利用が難しい全壊状態で200万円以上。半壊の場合でも、数十万円以上かかるという。

 市には墓の修繕を助成する制度がない。こうした中、墓の建て直しを諦めて納骨堂に遺骨を移したり、墓石の代わりに樹木を墓標として埋葬し直したりすることを検討する動きが出ている。

 宗教法人が運営する熊本市の公園墓地「菩提樹苑」では、他人の遺骨と一緒に埋葬する合葬墓に関する相談が、地震前と比べて3割ほど増えた。

 同施設の木村光宏霊園部長は「維持管理費が少なくてすむ方法に、関心が集まっている」と指摘する。

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