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【痛み学入門講座】痛みは医療の原点…理解されない悩める患者を救う「ペインクリニック」我慢は美徳ではない

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【痛み学入門講座】
痛みは医療の原点…理解されない悩める患者を救う「ペインクリニック」我慢は美徳ではない

 医学の歴史は痛みとの戦いの歴史で、痛みの仕組みを理解し、それを克服するための努力を積み重ねてきた。だから、痛みと向き合うのは医療の原点だと考える。だが、主観、情動としての痛みの深層を、客観的なメスで覗(のぞ)き込むには多くの壁がある。末梢(まっしょう)にある痛み情報の受け皿(受容体)やその情報(インパルス)を脳に伝える神経回路、神経間での情報の受け渡しを担う物質(伝達物質)、痛みを認識する脳の部位(投射部位)が明らかにされつつあるが、解明できていないことも多い。

 患者さんが痛みを感じ、つらいと思う個人的な情緒的状態に加え、周囲の状況、社会的状態の影響の大小を鑑(かんが)みなければその本質は見えない。一筋縄ではいかないのだ。連載では、痛みの成り立ち、仕組みをていねいに掘り下げて考えてみたい。また、ペインクリニックの適応となる疾患とその治療法を紹介していく。(近畿大学医学部麻酔科教授 森本昌宏)

 もりもと・まさひろ 平成元年、大阪医科大学大学院(麻酔科学専攻)修了。同大講師を経て、8年に近畿大学医学部麻酔科講師。22年から現職。医学博士。日本ペインクリニック学会理事。

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