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「予期せぬ死」の「再発防止」医療事故調査制度、いまだ浸透せず…責任追及恐れる現場

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「予期せぬ死」の「再発防止」医療事故調査制度、いまだ浸透せず…責任追及恐れる現場

「知りたいこと分からぬ」

 医療事故調査制度の対象となったものの、その内容に納得できないと感じる遺族もいる。

 「母の死を無駄にしてほしくないのと、今後同じことが起こらないようにと院内調査を依頼したが、報告書をみて愕(がく)然(ぜん)とした」

 昨年8月、母親の松尾節子さん=当時(73)=を肺がんの手術後に亡くした長男の章太郎さん(43)=大阪府松原市=と次女の岩本紀子さん(39)はそう話す。

 節子さんは昨年6月に肺がんが見つかり、堺市の病院で手術した。ところが術後に大量出血。再手術したものの改善せず、それから2日後、出血性ショックによる急性呼吸不全により死亡した。

 章太郎さんらが詳しく知りたかったのは、再手術までの全身管理が適切だったかどうか。だが報告書では十分な検証がなされていなかったという。

 報告結果を不服としてセンターに再調査を依頼することも考えたが、「結果が出るまでに長い時間がかかる上、本当に知りたいことが明らかにされるのかも分からない」(岩本さん)とあきらめた。今後は訴訟で争うつもりだという。

遺族と向き合う姿勢必要

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