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「予期せぬ死」の「再発防止」医療事故調査制度、いまだ浸透せず…責任追及恐れる現場

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「予期せぬ死」の「再発防止」医療事故調査制度、いまだ浸透せず…責任追及恐れる現場

 患者の予期せぬ死亡事故を調査し、再発防止につなげるのが目的の「医療事故調査制度」が思うように浸透していない。平成27年10月のスタートから今年7月末までの間に、第三者機関「医療事故調査・支援センター」に報告があった件数は674件で、当初想定の年間1300~2千件を大幅に下回っている。背景には、何をもって事故とするかの基準の曖昧さがあるほか、民事・刑事上の責任追及を恐れる医療機関側の警戒感も少なくない。(有川真理)

「氷山の一角」

 「本来報告されるべき事案が埋もれている。届け出があるのは氷山の一角だ」

 医療事故に詳しい堀康司弁護士(愛知県弁護士会)はこう指摘する。病院側から何も説明がないケースなど制度自体を知らない遺族も多いという。

 大きな要因は基準の曖昧さだ。調査対象となるのは「予期しなかった」死亡事故(医療法6条の10)。ただし、予期できたかどうかを判断するのは、調査対象となった医療機関の管理者側。つまり客観的な基準が示されているわけではない。

 制度に対する現場の懸念も払拭されていない。「全国医学部長病院長会議」は昨年9月、医療事故調査・支援センターに対し、刑事、民事両面の責任追及につながることのないよう要望する文書を送った。

 制度の受け止め方の違いも伸び悩みの要因だ。

 再発防止と安全な医療の実現が目的だが、肉親を亡くした遺族はどうしても責任の特定を期待する。このため調査の主体となる医療機関側は報告に対し及び腰になっているとみられる。

「知りたいこと分からぬ」

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