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【ビジネスの裏側】お好み焼き「千房」次期社長は元証券マン 「不変と革新」で売り上げアップ

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【ビジネスの裏側】
お好み焼き「千房」次期社長は元証券マン 「不変と革新」で売り上げアップ

「千房に恩返しするのは当然のこと」と話す中井貫二専務=大阪市 「千房に恩返しするのは当然のこと」と話す中井貫二専務=大阪市

 お好み焼きチェーン「千房」(大阪市)が改革を進めている。主導するのは中井政嗣(まさつぐ)社長の三男で専務の貫二さん(41)。実力主義で知られる大手証券会社を退社して経営に加わり、効率化を進めるとともに人材育成策を強化した。業績は好調で、これからは海外事業を強化する考えだという。(栗井裕美子)

第一印象は「非効率な会社」

 「2代目の苦労は亡き兄が天国に持っていってくれた。そのおかげで3代目のような感覚でプレッシャーなく会社の改革に取り組むことができる」

 大阪市内のホテルで5月、経営者親睦会「ねっ子の会」が企画した講演会で、講師として登壇した千房専務、中井貫二さんはこう語った。

 中井さんは、東京の大学を卒業後、野村証券に入社。個人富裕層向けの資産運用管理業務でキャリアを積んできたが平成26年7月、千房に専務として入社した。同社の経営を継ぐはずだった兄の一宏さんが44歳で急逝したのだ。

 営業成績の順位が毎月公開され処遇に直結する野村証券と比べて、当時の千房は「非効率なところがある会社」と感じたという。経営陣の1人として「守るものは守り、変えるものは変える『不変と革新』の方針」で臨んだ。

人材育成に鍵

 中井さんは入社してすぐに幹部社員と1泊の合宿を企画。「今まで変えなくてはいけないと思いながらも変えられずにいたことがあるはずだ」と投げかけた。すると「人事評価の基準があいまいだ」「新規出店の基準がよく分からない」などの指摘が相次いだ。

 本格的に経営を変えていくにあたって、重視したのが人だ。人事評価について「現場が頑張った分が必ずしも評価に反映されない」として、各店の売上高だけでなく、個々のスタッフがどれだけ顧客満足につながるサービスができているかも重視するようにした。

 評価項目のある人事考課表を導入し、店長らには部下を評価する権限を与えた。それぞれの評価内容をスタッフの能力向上に役立てられるようフィードバックも始めたという。

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