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【九州北部豪雨】被災地の福祉施設・学校、浸水・土砂警戒域に4割弱 5日で1カ月

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【九州北部豪雨】
被災地の福祉施設・学校、浸水・土砂警戒域に4割弱 5日で1カ月

 九州北部の豪雨で大きな被害が出た福岡県朝倉市と大分県日田市で、高齢者や子どもら災害避難で配慮が必要な人が利用する計154施設のうち、4割弱の57施設が浸水や土砂災害の恐れのある区域に立地していることが3日、分かった。豪雨発生から5日で1カ月。6月以降、避難計画の策定が義務化されており、国は全国の同様の施設に対応を求めている。

 これらの施設は介護施設や障害者施設、小中学校・保育所、病院など。昨夏の台風10号で岩手県岩泉町の高齢者グループホームの入所者9人が犠牲になったことなどを受け、浸水想定区域や土砂災害警戒区域にある場合、避難計画の策定や訓練、自治体への報告を義務付ける改正水防法などが6月に施行された。

 朝倉市では123施設のうち、浸水想定区域にあるのは24施設、土砂災害警戒区域が17施設。日田市では少なくとも31施設のうち浸水想定区域は9施設、土砂災害警戒区域は7施設だった。いずれも今回の豪雨で直接犠牲となった人は確認されていない。

 国土交通省によると、昨年3月末時点で約3万の対象施設のうち計画策定済みは約2%にとどまり、朝倉、日田両市はゼロだった。朝倉市の担当者は「(義務化を受けて)施設から報告を受ける窓口などに関し内部で協議を始めたばかりだった」と明かす。

 国交省は平成33年度までの全施設の計画策定を目標にしており「高齢者や子どもの逃げ遅れがないよう策定を進めてほしい」と訴える。静岡大防災総合センターの牛山素行教授(災害情報学)も「避難発令を待たずとも、それぞれの施設で危険を感じたら安全確保の対応をするのが重要だ」と指摘する。

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