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【世界の働く女性たち】fromコートジボワール ラマダン明けの食卓

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【世界の働く女性たち】
fromコートジボワール ラマダン明けの食卓

職場でのささやかな「イフタール」(右端が筆者) 職場でのささやかな「イフタール」(右端が筆者)

 断食月(ラマダン)がやってきました。「やってみなよ」と冗談めかして言うのは、食いしん坊でメタボ気味のコートジボワール人の同僚です。

 コートジボワールは国民の約3割がムスリム(イスラム教徒)。市内にはモスクが並び、お祈りの時間になるとスピーカーからイマム(指導者)の祈祷(きとう)が爆音で流れます。道端や駐車場などいたるところに畳一枚ほどの大きさの「マイじゅうたん」を広げ、お祈りをささげる様子は日常風景です。

 ラマダン中、ムスリムたちは日中、いっさいの飲食を断つので、普段はにぎやかな昼休みのキッチンもがらんとしています。ムスリムでない私たちスタッフは休憩時のお菓子など、彼らの前での飲食を少しだけ我慢。飢えに苦しむ人々への共感と共助の精神を育む儀式に、ささやかな敬意を払います。

 ラマダンが明ける前夜、残業でオフィスにいたスタッフに声をかけるムスリムの同僚たち。断食の終わりは友人や家族と食卓を囲み、食べ物への感謝と他者への慈しみを分かち合う「イフタール」という習慣があります。食堂に行くと、甘くてとろけそうなデーツ(ナツメヤシ)、揚げたての「フルフル」(インゲン豆の練り物)、そして同僚たちの笑顔が並んでいました。

      ◇

 森岡杏(もも)さん(28) 国際協力機構(JICA)職員。東京で働く夫(28)のもとを離れて2015年11月からコートジボワール・アビジャンに単身赴任、交差点などの経済インフラセクターの担当をしている。

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