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【経済裏読み】電力小売り自由化から1年4カ月、ようやく経営効率化で値下げ…競争を甘く見ていた関西電力

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【経済裏読み】
電力小売り自由化から1年4カ月、ようやく経営効率化で値下げ…競争を甘く見ていた関西電力

※関西電力の値下げ発表時点で作成。この後、大阪ガスも平成29年8月からの値下げを発表している ※関西電力の値下げ発表時点で作成。この後、大阪ガスも平成29年8月からの値下げを発表している

 確かに原発停止は発電コストの高騰を招き、料金設定に不利に働くが、そもそも「電力自由化」とは、コストを料金に反映させるという意味ではない。さまざまな経営努力や合理化によって料金を引き下げ、サービスを向上させ、顧客の支持をつかむ市場競争のことだ。にもかかわらず、料金高止まりの原因を「原発停止」によるコスト高に転嫁させ、市場競争に正面から向き合わなかった関電の姿勢が、顧客離れを加速させたのではないか。

 これまで関西の家庭向け電力市場は関電の独占状態だったせいか、改革はスピード感を欠いた。仮に、今回の値下げ原資となる経営効率化を1年前に実現し、値下げを早めていれば、新電力との料金格差が縮小し、顧客流出を抑制できただろう。

 もちろん、際限ない値下げ合戦に陥れば各社とも経営体力を奪われ、共倒れになる懸念もある。ただ、全国の電力大手の中で関電の顧客流出件数が最も多い実態を見れば、電力自由化による競争を甘く見ていたと言わざるをえない。

厳しい市場の視線

 関電の値下げ発表に対抗し、ライバルの大阪ガスも8月1日から電気料金を値下げすると発表。都市ガスとセットの長期契約の場合、標準的な家庭で約2・6%引き下げる。新電力では同様にソフトバンク、大阪いずみ市民生活協同組合(堺市)、ケイ・オプティコム(大阪市)なども相次いで値下げ方針を表明している。これら新電力の値下げ原資は、原発とは無関係の経営努力にある。

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