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【経済裏読み】電力小売り自由化から1年4カ月、ようやく経営効率化で値下げ…競争を甘く見ていた関西電力

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【経済裏読み】
電力小売り自由化から1年4カ月、ようやく経営効率化で値下げ…競争を甘く見ていた関西電力

※関西電力の値下げ発表時点で作成。この後、大阪ガスも平成29年8月からの値下げを発表している ※関西電力の値下げ発表時点で作成。この後、大阪ガスも平成29年8月からの値下げを発表している

取り組みは4年前から

 ただ、これらの取り組みの多くは、今から4年前の平成25年度以降、段階的に実施されてきた。それには理由がある。

 23年3月の東日本大震災で福島第1原発の事故が起こって以来、全国の原発が相次いで停止され、大手電力各社は発電コストの上昇から値上げを余儀なくされた。関電も25年4月と27年6月に値上げを実施。その際、顧客らの反発もあり、値上げの条件として合理化努力の徹底が要請された。

 このため関電は25年度からの3年間に累計6082億円にのぼる効率化目標を設定。その目標額を値上げ額の抑制に充てた。つまり、将来の経費削減分を先食いする形で電気料金を抑えてきたのだ。岩根社長の言う「血の出るような努力」はこのことを指す。

 一方、今回の値下げ発表にあたって関電は、「25年度からの効率化目標額を上回る成果を上げた分」の461億円を値下げ原資とする。わかりやすく言えば「想定以上の効率化ができた分を、値下げに反映させる」ということだ。

 しかし、この想定以上の効率化が、原発2基の再稼働効果より大きいとなると、従来の「原発が停止しているため料金を下げられない」という説明は論拠を失う。

自由競争の意味

 電力の小売りが全面自由化され、家庭の電力契約が新規参入事業者(新電力)との争奪戦となったのは昨年4月。それから1年余りの間に、関電は家庭向け電力の契約を約80万件も奪われた。原因は、関電の電気料金が新電力よりも高いからだ。

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