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【正木利和のスポカル】史上最強の力士は誰だ? 北の富士や玉の海、貴ノ花、輪島、北の湖、千代の富士…

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【正木利和のスポカル】
史上最強の力士は誰だ? 北の富士や玉の海、貴ノ花、輪島、北の湖、千代の富士…

将棋の藤井聡太四段から激励を受ける横綱白鵬。現役最強は史上最強か=愛知県体育館 将棋の藤井聡太四段から激励を受ける横綱白鵬。現役最強は史上最強か=愛知県体育館

 個人的な話になるが、記者が一番熱心に大相撲を見ていたのは、「貴輪三魁」とか「貴輪三傑」とかいわれていた昭和40年代後半。北の富士、玉の海の両横綱の時代、さらにその二人を追って、土俵際を伝うサーカス相撲で人気を集め「角界のプリンス」と呼ばれた先代貴ノ花、受けの技とされてきた左下手投げを攻撃に使い「黄金の左」の異名をとった輪島、後に綱を張る三重ノ海、切れ味のよい足技が光った魁傑ら、個性的な力士が脚光を浴び始めたころである。

 なかでも、鍛え抜かれた足腰を武器に、左差し、右おっつけになると無類の強さを誇った輪島には知的な「型の美学」を感じた。

 その後、北の湖や千代の富士、貴乃花に朝青龍、白鵬ら20回以上賜杯を抱いた力士は出たが、あのころ見ていた輪島の、背筋で盛り上がったたくましい肩や黄金のまわし、そしてランニングで鍛えぬかれた筋肉質なふくらはぎに、「力士らしい力士」の印象を刻みつけられた気がする。

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 しかし、だから輪島に1票となりはしない。なぜなら、その後、相撲そのものが変貌を遂げてきたことを知っているからだ。

 かつて、元小結で現スポーツキャスターの舞の海秀平さんと話していたとき「最近の親方は前に出ろとしか教えないんです」と、なげいていたことを思い出す。「平成の牛若丸」と呼ばれた100キロに満たない小兵の舞の海さんにとって、相手の直線的な攻めを丸い土俵のなかでいなしたり、返したりしてひと泡吹かせることこそ相撲の妙味だった。少なくとも20年ほど前までは、そうした華麗な技が土俵に彩りを添えていた。

 ところが、いまや圧力をかけて前に出るおしくらまんじゅうのような出足相撲ばかり。力士の重量もずいぶん増えた。たとえば輪島の現役時代は130キロほど。それで標準、あるいは少し大きいという程度だったのだが、いまでは137キロの日馬富士でさえ軽量と呼ばれる時代だ。

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