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【脳を知る】脳卒中、喫煙者は発症リスクが1.5倍

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【脳を知る】
脳卒中、喫煙者は発症リスクが1.5倍

たばこは、やめるに限るが… たばこは、やめるに限るが…

 たばこは吸っている本人ばかりではなく、周囲の人の健康にも影響を与えます。最近、厚生労働省が、喫煙しない人がたばこの煙を吸い込む受動喫煙で病気になる場合の医療費が年3200億円という推計を発表しました。日本の受動喫煙対策は世界でも最低レベルとされていますが、大勢の訪日外国人客が予想される平成32(2020)年の東京五輪に向けて、社会的負担の面からも早急に取り組むべき課題に上がっています。

 ただ、禁煙については、なかなか一人でたばこをやめるのは難しいものです。ニコチン依存症は、血中のニコチン濃度がある一定以下になると不快感(イライラしたり、落ち着きがなくなったりする)をおぼえ、喫煙を繰り返します。禁煙できないのは意志が弱いのではなく、多くはニコチン依存症によるものです。自力で禁煙するだけではなく、禁煙補助薬などを使用する禁煙外来を受診するのも有効です。

 禁煙により、がんや脳卒中、心筋梗塞のリスクは下がります。禁煙2年以内に急速に脳卒中、心筋梗塞のリスクが低下し、5年以内に非喫煙者と同じレベルになります。肺がんのリスクも、禁煙10年で非喫煙者と同じレベルにまで下がります。禁煙により、将来の病気を予防し、健康を維持しましょう。

 (県立医科大学 脳神経外科 講師 八子理恵)

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