産経WEST

【井上章一の大阪まみれ】地上に降りてきた半裸の女神像、罰当たりな想像を…

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【井上章一の大阪まみれ】
地上に降りてきた半裸の女神像、罰当たりな想像を…

 大阪・難波に、半裸の女神像がある。高島屋大阪店前の広場に、それはもうけられている。日高正法という彫刻家が、大阪市などの依頼で一九五〇年に制作したブロンズ像である。

 もともとは、現在地より八百メートルほど北へいったところに、おかれていた。大丸心斎橋店前の南東角が、最初の設置場所である。そのころは、四本の円柱がささえる、八メートル近い高さの天蓋上に、たっていた。大丸の三階あたりで、路上をゆく人びとには、その姿を見せていたのである。

 敗戦後に、平和をねがって、この像はこしらえられている。円柱と天蓋もふくめ、「平和の塔・女神像」と名づけられていた。

 だが、一九七三年に、この像は戎橋の北東角へうつされている。大丸が店舗の拡張へふみきり、外壁をおしひろげたためである。その戎橋でも、二〇〇四年からは架け替えの工事がはじまった。像は撤去され、しばらく大阪市の倉庫でねむることになる。今の高島屋前広場へは、市民有志の声におされ、二〇〇九年から姿をあらわした。

 もう、円柱と天蓋にはささえられていない。ごく一般的な台座の上に、それはのっている。大丸前から高島屋前へ移動するとともに、女神は地上へおりてきたということか。まあ、降臨の作業じたいは、戎橋時代に完了していたのだが。

続きを読む

「産経WEST」のランキング