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【森友学園捜索】
籠池前理事長の自宅にも…「金は天から回ってくる」強気発言も当初から資金難か
具体的に動き出したのは平成25年ごろから。当初から付きまとったのが資金繰りの問題だ。表向きは「金は天から回ってくる」と動じないそぶりを見せていたというが、学園の元関係者は「『天皇陛下を出迎えるような学校なんだから箔(はく)がつく。タダでやりなさい』と要求された業者もいた」と証言する。
これまで報道された学園をめぐる問題も、金に絡むものばかりだ。最初に大きく取り上げられたのが、捜索容疑にもなった校舎建設に対する国の補助金だ。実際の工事費よりも過大な額を国に報告し、上限額を引き出したと指摘された。
「鉛筆ナメナメ…それぐらいいいのでは」
「確かに補助金については鉛筆をナメナメはした。しかしそれは安倍総理の給料にも到底及ばない。なぜそれがいけないのですか。日本のためにがんばっているのだから、それぐらいいいのでは?」
3月に行われた幼稚園の卒園式で、諄子氏は園児や保護者を前にこうぶちまけたという。出席者によれば「園長(籠池氏)はブタ箱(刑務所の俗語)に入る」との自虐的な発言もあった。
民間信用調査機関によると、28年3月期の学園の総資産は約11億6千万円。一方、小学校建設を請け負った藤原工業(大阪府吹田市)が主張している工事代金は「15億5520万円」に上っていた。小学校経営が軌道に乗らない限り、とても返済できない過大なものだった。