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【坂口至徳の科学の現場を歩く】世界初…音速10倍で衝突、スペースデブリ(宇宙ごみ)対策に「光」 阪大など国際研究班、破壊現象を原子レベルで可視化

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【坂口至徳の科学の現場を歩く】
世界初…音速10倍で衝突、スペースデブリ(宇宙ごみ)対策に「光」 阪大など国際研究班、破壊現象を原子レベルで可視化

金属箔にパワーレーザーを集光照射し、材料内部に衝撃波を起こす。材料の裏面側からX線自由電子レーザーを照射し、裏面に現れる超高速破壊を観察。照射の時間間隔を少しずつ変化させて実験を繰り返すことにより、X線回折イメージのスナップショットを繋げた連続画像を取得できる(尾崎典雅・大阪大准教授提供) 金属箔にパワーレーザーを集光照射し、材料内部に衝撃波を起こす。材料の裏面側からX線自由電子レーザーを照射し、裏面に現れる超高速破壊を観察。照射の時間間隔を少しずつ変化させて実験を繰り返すことにより、X線回折イメージのスナップショットを繋げた連続画像を取得できる(尾崎典雅・大阪大准教授提供)

 壊れた人工衛星の破片など宇宙ゴミ(スペースデブリ)が軌道上を周回し、有人宇宙船などとの衝突が危惧され、国際的な監視や防除の取り組みが行われている。なにしろ、10センチ以上のデブリが2万5千個も確認されている。それが音速(秒速約340メートル)に近い拳銃の弾丸の初速の10倍前後の秒速数キロという超高速でぶつかってくるのだから、弾丸を撃ち込まれるより威力があり、ひとたまりもない。このため、人工衛星、宇宙船などの材料や構造について安全を確保する研究が進められているが、これだけの超高速での衝突で材料がどのように変化して破壊されるかを詳細に観察することは、非常に短時間で起きる現象だけに困難だった。

 大阪大学大学院工学研究科の尾崎典雅准教授、ブルーノ・アルベルタッツイ研究員(現・仏エコールポリテクニーク)、兒玉了祐教授と、理化学研究所など日仏英露の国際研究グループは、理化学研究所放射光科学総合研究センターのX線自由電子レーザー施設「SACLA」を使い、秒速5キロメートルもの超高速衝突の際に材料が破断的に破壊していく様子を原子レベルで観察することに世界で初めて成功した。これで、破壊されるときにかかる力などの特性を定量的に調べることもできる。航空機の安全性を高める材料や構造の設計、爆発の危険がある場所の設計にも役立ちそうだ。この成果は米国科学振興協会のオンライン科学誌「サイエンス・アドバンシズ」に掲載された。

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