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【JR西3社長無罪確定へ】遺族に怒りと無念「何一つ報告できない」「司法は役割果たせていない」

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【JR西3社長無罪確定へ】
遺族に怒りと無念「何一つ報告できない」「司法は役割果たせていない」

取材に応じる遺族の藤崎光子さん=13日午後、神戸市中央区(奥清博撮影) 取材に応じる遺族の藤崎光子さん=13日午後、神戸市中央区(奥清博撮影)

 106人もの乗客の命が失われた事故から12年余り。司法の最終結論は「刑事責任は問えない」だった。JR福知山線脱線事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴されたJR西日本の歴代3社長は無罪が確定する見通しとなった。「何のための裁判だったのか」「組織としての責任は」。遺族は無念さをにじませるとともに、新たな法制度の創設に期待を寄せた。裁判は終わっても、事故の再発防止を願う歩みは続いていく。

 「娘に報告できることは何一つありません」

 事故で長女の中村道子さん=当時(40)=を失った藤崎光子さん(77)=大阪市城東区=は、3社長を無罪とした1、2審判決を支持した最高裁の決定に怒りをにじませた。「これで幕引きという気持ちにはとうていなれない」

 長男の孝広さん=同(34)=を亡くした石橋位子(たかこ)さん(72)=大阪府阪南市=は、最高裁に弁論を開くよう求める要望書を提出していた。最高裁は通常、死刑事件か2審の判断を見直す場合にしか弁論を開かず、書面の審査だけで判断する。1、2審の公判はほぼ毎回傍聴したが、「事故の背景にあるJR西の企業風土に触れられていない」と感じた石橋さん。だからこそ、最高裁で3社長が真相を語ることを望んでいたという。

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