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【JR西3社長 無罪確定へ】「遺族の無念を晴らすため、懲罰的賠償制度の検討を」関西大の安部誠治教授

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【JR西3社長 無罪確定へ】
「遺族の無念を晴らすため、懲罰的賠償制度の検討を」関西大の安部誠治教授

 福知山線脱線事故後、JR西日本が立ち上げた安全推進有識者会議の委員を務めた関西大の安部誠治教授(公益事業論)は「自動列車停止装置(ATS)が整備されていれば、事故は防げたかもしれないが、それで刑事責任が問えるかは別の問題。現行法上、無罪という結果はやむを得ない」とした上で「JR西に組織的な瑕疵(かし)があったのは明らか。刑事上の責任とは別に、JR西には果たすべき社会的責任がある」と指摘した。

 一方で、故意に事故を起こすといった悪質な場合を除き、安部教授は「刑事責任を認めるケースは極めて限定的であるべきだ」と強調する。一部の責任者だけの刑事責任を問うことが事故の再発防止につながるとは必ずしも言い切れないからだという。

 JR西は事故を踏まえ、軽微な人的ミスを非懲戒とする制度や、外部の第三者による安全管理体制評価などを実現してきた。「事故を風化させずにこうした取り組みを続け、被害者や遺族に誠実に対応する。JR西に求められるものは、刑事責任の有無にかかわらず何ら変わらない」と訴える。

 ただ、遺族の中には、歴代社長の刑事責任を問う声もあった。安部教授は「遺族の無念を晴らすため、米国のように(加害企業に対し)懲罰的に多額の賠償を行わせる制度の導入も考えていくべきだ」と話している。

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