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【田淵幸一物語・第4部(7)】広岡監督の術中にはまった

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【田淵幸一物語・第4部(7)】
広岡監督の術中にはまった

ホームランを放ちベンチの広岡監督に出迎えられた田淵 ホームランを放ちベンチの広岡監督に出迎えられた田淵

 このまま、終焉(しゅうえん)を迎えるのか…。田淵はちょっぴり寂しい気持ちで秋季練習に参加した。その初日のこと。グラウンドに全選手を集め監督就任の挨拶(あいさつ)にたった広岡監督がこう切り出した。

 「この球団には最高の給料とりが2人います。だが、その選手は守れない、走れない。もう一人は、いいピッチングをしてても最後には打たれて負ける…」

 自分に向けられたみんなの視線を感じた。田淵は東尾を目で探した。

 「オレたちのことか?」

 視線が合い、うなずいた東尾の顔は、眉がつり上がり、真っ赤になっていた。

 「許せん! オレは広岡を絶対に許さん。誰があいつの言うことなんか聞くか!」

 ロッカールームで荒れ狂う東尾に田淵はこう言った。

 「まぁ待て。反抗するより、言うとおりにして優勝してやろうじゃないか」

 「おっさん、気でも狂ったんか」

 「そうじゃない。優勝して、胴上げして最後に落としてやるんだよ」(敬称略)(田所龍一)

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