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【脳を知る】増加するアルツハイマー認知症 疑ったら早め早めに受診・治療を

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【脳を知る】
増加するアルツハイマー認知症 疑ったら早め早めに受診・治療を

日記をつけなくなった母。アルツハイマー型認知症の初期症状かも 日記をつけなくなった母。アルツハイマー型認知症の初期症状かも

 「鬱みたいな感じになってきたんです。日記をつけなくなったんです」

 80代の女性が数カ月前から物忘れがあるということで、僕の物忘れ外来を息子さんと一緒に受診されました。鬱の症状と認知症の症状は非常にわかりにくいものですが、息子さんが家での生活上での症状をメモに書いてきてくれました。

 そのメモには(1)日にちがわかりにくい(2)年齢が言えない(3)何を食べたかなど昨日のことを忘れている(4)買い物に行くと(まだ冷蔵庫にあるのに)同じものを買ってくる(5)郵便物の内容がわからない(6)ものを片付けた場所を忘れる(7)通帳が見つからない(8)日記をつけなくなった-と事細かに箇条書きされていました。

 メモに書いてある症状は、鬱というよりはアルツハイマー型認知症の初期症状と一致します。また認知機能検査では軽度の物忘れがあり、脳の磁気共鳴画像装置(MRI)検査では軽度の海馬(かいば)の萎縮を認めました。そのため、アルツハイマー型認知症の初期と診断することができ、認知症の薬の投与を開始しました。

 次の受診時には、今まで書かなくなっていた日記を書くようになり、文章にはひらがなが増えていたが、漢字も増えてきたとのことでした。本人は「自分でもおかしいと思っていた。もっと早く気付いたらよかった」と言われました。

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