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【銀幕裏の声】数億円の中継車より役に立つ? 伝説の“携帯中継”秘話-高年収顧みず大学教授に転身した元読テレアナ・脇浜紀子さん(下)

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【銀幕裏の声】
数億円の中継車より役に立つ? 伝説の“携帯中継”秘話-高年収顧みず大学教授に転身した元読テレアナ・脇浜紀子さん(下)

脇浜紀子さんは現役アナとして米南カリフォルニア大に留学、修士号を取得した 脇浜紀子さんは現役アナとして米南カリフォルニア大に留学、修士号を取得した

 華やかな人気職種のテレビアナウンサーから研究者へ転職した読売テレビの元アナウンサー、脇浜紀子さん。長年、「ズームイン!!朝!」を担当し“朝の顔”として全国で知らない人がいないほどの人気アナとして活躍。また、読テレ製作の劇場版「名探偵コナン」シリーズではほぼ一人で完成披露試写会の司会者を務め、多くの子供たちから親しまれてきた。そんな人気アナの職を辞し、今年4月から京都産業大学現代社会学部の教授に就任した。脇浜さんの人生を変える大きな転機となったのは、実は平成7(1995)年の阪神大震災だった…。(戸津井康之)

阪神大震災で思い知ったテレビ報道の限界

 リポートのために被災現場に駆けつけた脇浜さんに近づいてきた被災者は、すがるようにこう言った。「ここに父が埋まっています。電話も通じません。放送して助けてください…」と。

 脇浜さんはすぐに局と掛け合ったが、結局、放送枠を得ることができず、現場からの中継は叶(かな)わなかった。被災地域は広く、被災者の数は想像を絶し、テレビで報道できる限界をはるかに超えていたのだ。

 しかし、脇浜さんは、この事態を容易に受け入れることができなかった。「もし、あのとき、ここから生中継できていたら、被災者を一人、助けられたかもしれなかった…」と、ずっと悩み続けたという。

 そして、このとき脇浜さんはテレビメディアの限界も感じたという。

メディアの可能性

 一方で、脇浜さんはその直後に知った、パソコン通信で被災地の情報を世界へ発信し続けていた研究者が神戸市にいたという事実に衝撃を受けた。

 「まだインターネットや携帯電話が普及する前の時代に、マスメディアに頼らず、個人単位で災害情報を発信していた人がいたのです」

東日本大震災16年前「放送局が一致し情報を」Mac&パソ通で発信、米に留学

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