産経WEST

【都市を生きる建築(96)】大正時代に建てられた「築港赤レンガ倉庫」クラシックカー展示で再生

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【都市を生きる建築(96)】
大正時代に建てられた「築港赤レンガ倉庫」クラシックカー展示で再生

湾曲しながら三角屋根が連続する独特の外観。壁面にうっすらと住友マークの跡が残る(西岡潔撮影) 湾曲しながら三角屋根が連続する独特の外観。壁面にうっすらと住友マークの跡が残る(西岡潔撮影)

 1970(昭和45)年あたりから貿易の拠点が南港へと移り、物流倉庫としての役目を終えて1999(平成11)年に大阪市に移管された。一時期は実験的な現代アートの拠点として使われていたが、耐震上の問題から、2006年以降は構内への立ち入りが禁止となった。財政的に厳しい大阪市では、解体して敷地を売却する話も出たが、最終的には赤レンガ倉庫の歴史的価値を生かそうと、耐震補強して活用してくれる民間企業を募ることになった。

 正直なところ、この立地でこれだけの大空間を使いこなす企業があるのかと心配したが、クラシックカーを展示すると聞いて、そんな手があったかと膝を打った。目的性が高く、広い空間を必要とする博物館としての活用、ミュージアムを運営するジーライオングループの田畑代表も、クラシックカーが現役で走っていた同時代の建築空間に魅力を感じたと語っており、これ以上はない最上のマッチングといえるだろう。

 常時約200台の車が展示されていて、本格的なステーキハウスやカフェも併設されている。最近は外国人観光客の来館も多く、今後ますます注目のスポットとなっていくに違いない。(高岡伸一/建築家・大阪市立大学講師)

このニュースの写真

  • 大正時代に建てられた「築港赤レンガ倉庫」クラシックカー展示で再生

「産経WEST」のランキング