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【浪速風】すでに「負けて騒がれる」の域(5月19日)

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【浪速風】
すでに「負けて騒がれる」の域(5月19日)

加古川青流戦で竹内雄悟四段を破り、デビュー後の連勝記録を「18」に更新した藤井聡太四段(南雲都撮影) 加古川青流戦で竹内雄悟四段を破り、デビュー後の連勝記録を「18」に更新した藤井聡太四段(南雲都撮影)

 不世出の大横綱、双葉山の連勝記録を69でストップした安芸ノ海に、師匠の出羽海親方はこう言った。「勝って騒がれる力士より、負けて騒がれる力士になれよ」。相撲と将棋、世界は違うが、最年少プロ棋士の藤井聡太四段(14)も、誰に敗れるかが最大の関心事になってきた。

 ▼自身が持つプロデビュー以来の公式戦連勝記録を18に更新し、歴代の連勝記録でも7位タイになった。神童、天才がひしめく将棋界でも際立つ強さである。盤に向かう姿は中学生とは思えない。どこまで連勝を伸ばすのか。いつタイトルを獲得するのか。谷川浩司九段の21歳での最年少名人を破る可能性も大きい。

 ▼谷川さんは、棋士は「勝負師」と「研究者」に加えて「芸術家」の顔を持っていなければいけないという。常識や前例にとらわれず、他の人には思いも浮かばぬ手をイメージする。対戦した羽生善治三冠が「早くにいい手が見える」と感心した藤井君は、もうその域なのだろう。

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