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【依存~断てないギャンブル(5)】懲戒免職後に手元の千円握り締めパチンコ店へ 「頼れる先」をつくらなければ回復への道歩める

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【依存~断てないギャンブル(5)】
懲戒免職後に手元の千円握り締めパチンコ店へ 「頼れる先」をつくらなければ回復への道歩める

ギャンブル依存症を克服し、いまは依存症回復支援に取り組む木村勇也 さん(中央)=平成29年4月28日(前川純一郎撮影) ギャンブル依存症を克服し、いまは依存症回復支援に取り組む木村勇也 さん(中央)=平成29年4月28日(前川純一郎撮影)

 そうは感じたものの、寂しさを晴らすすべはギャンブルしか知らなかった。最初の半年は、まじめに働き、母に転居資金を少しずつ返済したが、それが惜しいと感じるほどスロットに没頭。家賃と光熱費以外の給料はすべてつぎ込み、消費者金融数社から限度いっぱい借りた。23歳で借金は100万円に膨らんだ。

自由にギャンブルできない鬱積から店の売上金に手を出し…

 ある日、自宅の郵便ポストに1通の手紙があるのを見つけた。《もう私は知らない。あなたとは親子と思わない》。ギャンブルにおぼれていることを察した母からだった。だが、母の警告にも心は動かず、その後1年は同じような生活を続けた。最後は家賃や携帯代、光熱費の支払いに苦しみ、消費者金融から提訴をちらつかされた。

 借金は総額200万円。結局、母親を頼った。年末、確実に母が自宅にいる夜を待ってインターホンを押した。玄関先に出てきた母は、木村を見て心底嫌な顔をした。

 借金のことを明かし、助けを懇願すると、母は言った。「やっぱりね」。借金の明細書をすべて持ってくるよう命じ、なけなしのお金を用意してくれた。

 それでも、父と息子のギャンブルに苦しめられ、とうとう無一文になった母の気持ちは木村には通じなかった。その後、母が通帳を管理して再起の道を歩み始めたが、木村は自由にスロットができない鬱憤を抱え続けた。ついには勤務先の売上金に手を出し、懲戒免職になる。それでも手元にあった千円を手にスロットに行った。

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