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【エンタメで生きるんや(5)】故郷・尼崎で事件記者を経験 捜査車両を尾行したら自分もつけられていた  作家・塩田武士さん

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【エンタメで生きるんや(5)】
故郷・尼崎で事件記者を経験 捜査車両を尾行したら自分もつけられていた  作家・塩田武士さん

神戸新聞記者時代に先輩記者から指導を受ける塩田武士さん(左、本人提供) 神戸新聞記者時代に先輩記者から指導を受ける塩田武士さん(左、本人提供)

 --新聞記者って結構、忙しくて小説を書くどころではありません。作家になりたいという理由で入社する人は珍しいのでは

 塩田 確信犯です。記者時代の最初の取材から10年間分のノートを、目次と日付を入れて全部保存していました。作家になったとき、「あれ、おもしろかったな」と思ったときにすぐ引けるように。そういう不純な動機で入りました。もっとも、いざ作家になってから見ようとしたら、字が汚すぎて読めませんでしたが。字の乱れは心の乱れって言いますけど、当時は乱れてましたねえ。

 --地元・兵庫県の神戸新聞社に入社しました。振り出しは故郷の尼崎市で警察担当でしたね

 塩田 警察署と神戸地裁尼崎支部を2年間回って、3年目は宝塚市役所を担当しました。次は姫路市の警察署と神戸地裁姫路支部。5年目はそれをカバーしつつ、播州地域の文化。6年目から退職するまで文化生活部にいました。いわゆる文化部です。囲碁や将棋、テレビ放送局、クラシック音楽、演芸を主に担当していました。

 --塩田さんが尼崎の警察署を回っていたとき、私も同じ担当でした。大きな名札をつけて回っていましたね。

 塩田 そうでした。名札はですね、警察回りをするには、まずは自分の名前を覚えてもらわなければならないからです。上司や先輩から、どの刑事がどんなたばこを吸うのか全部覚えろとも言われていました。夜討ち(捜査員の自宅を夜に訪れ取材すること)に行く際、相手と少しでも打ち解けられるよう、刑事ごとにたばこの銘柄を変えてました。たばこを吸っている5分間ほどは話をしてもらえますから。

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