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【エンタメで生きるんや(4)】教習所で読んだ小説に魅せられて 処女作の犯人は最後まで登場しない人物!?  作家・塩田武士さん

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【エンタメで生きるんや(4)】
教習所で読んだ小説に魅せられて 処女作の犯人は最後まで登場しない人物!?  作家・塩田武士さん

大学1年生のころに読んだ小説に感動し、作家を志した塩田武士さん=大阪氏浪速区 大学1年生のころに読んだ小説に感動し、作家を志した塩田武士さん=大阪氏浪速区

 --大学は関西学院大学に進まれました。この時代に作家を目指したんですね

 塩田 大学1年の夏、自動車教習所に通っていたときに、藤原伊織さんの『テロリストのパラソル』を読んだんです。学科の授業が始まるだいぶ前に着いてしまって、教室から離れたベンチで読んでいたら、これがめっちゃおもしろくて。引き込まれて一気に読んで、気がついたら授業が終わっていました…。

 --せっかく行ったのに…

 塩田 ここまでのめり込むなんて自分でも驚きでした。でも、この作品のおかげで「これや、自分はこの世界で生きていくんや」と確信しました。劇団でも漫才でも結局、集団行動というものがあるじゃないですか。そのころ僕は、人に合わせて何かをすることは自分にはできないということに気付いていました。そんな僕が自分のエンターテインメントを表現するには…。そうや、小説なら全部ひとりでできるやないか、と思ったんです。その日から小説を書き始めました。

 --その日から、ですか

 塩田 そうです。最初は何を書けばいいのか分かりませんでしたが、『テロリストのパラソル』は江戸川乱歩賞も受賞しているので、とりあえずは自分も江戸川乱歩賞に応募する作品を書いたらいいかと。つまり、推理小説を書けばいいんだと考えました。

 --“処女作”はどんな内容だったのですか

 塩田 とにかく犯人がばれちゃいけないというのが絶対のルールだと思っていたので、1回も出てきてない人物が犯人というストーリーを作りました。それを友達に読んでもらいました。

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