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紀伊半島豪雨を教訓に“村内移住”…十津川村再編「高森のいえ」入居始まる 奈良

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紀伊半島豪雨を教訓に“村内移住”…十津川村再編「高森のいえ」入居始まる 奈良

庭なども設けられ、ゆったりした造りの「高森のいえ」=奈良県十津川村 庭なども設けられ、ゆったりした造りの「高森のいえ」=奈良県十津川村

 各棟の間には自由に使える畑や共有スペースもあり、コミュニケーションを取りやすい構造になっている。

 1日時点で全9戸のうち、7戸は入居者が決定。敷地内にある「ふれあい交流センター」では地元業者による日用品の販売や、出張診療も行われる予定で、村の担当者は「安全に元気で永住できる拠点づくりを進めていきたい」と話す。

 「畑でキュウリやトマトを育てたい」と、松井さんは新居での今後の生活を楽しみにしている。「村の澄んだ空気が好き。この村でずっと暮らしていきたい」と話した。

約96%が山林「日本一広い村」限界集落の再編へ

 奈良・和歌山・三重の3県で72人が死亡、16人が行方不明となった紀伊半島豪雨では、紀伊半島全体で約3千カ所の土砂崩れが発生した。東京ドームの約80倍にあたる計約1億立方メートルの土砂が崩壊。奈良県内では、うち9割にあたる約8600万立方メートルの被害があった。

 面積約672平方キロメートルの十津川村は、約96%が山林の「日本一広い村」。55ある集落の半分は存続が困難な「限界集落」で、豪雨前は4千人を超えていた人口は現在3427人。65歳以上が約43%を占める。土砂崩壊による孤立集落や独居高齢者の避難など、災害は村の課題を改めて浮き彫りにし、過疎化に拍車をかけることになった。

 こうしたことを踏まえ、村は復興の次の段階として「集落の再編」を目指し、災害に強い居住地に福祉や医療など、住民サービスの機能を集約させようと「高森のいえ」プロジェクトを平成24年度に計画。村によると、住民により安全な場所への“村内移住”を提案した取り組みは、全国でも珍しいという。

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