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信楽高原鉄道事故で犠牲になった祖母 無念胸に救助隊員目指す久保さん 「一人でも多くの命救う」

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信楽高原鉄道事故で犠牲になった祖母 無念胸に救助隊員目指す久保さん 「一人でも多くの命救う」

救助隊員を目指し、訓練を重ねる久保颯さん 救助隊員を目指し、訓練を重ねる久保颯さん

 信楽高原鉄道(SKR)の衝突事故から26年、風化を危惧する声もあるなか、経験を受け継ごうと消防の現場で奮闘する若者がいる。事故で命を落とした祖母の無念を胸に、救助隊員を目指し日夜訓練に挑む。

 「おばあちゃん。しっかり仕事に励んでいますよ」。今月4日、甲賀広域行政組合消防本部の久保颯(はやて)さん(24)は、祖母の高子さん=当時(61)=の27回忌を前に、墓前に語りかけた。

 SKRの先頭車両で犠牲になった祖母。事故から2年後に生まれた颯さんは、高子さんを知らない。「一人でも多く助けようと必死だった」。当時、消防団員として救助活動にあたった父、正さん(49)は経験談をよく話してくれた。

 ただ、幼い自分には身近なようで身近でない話。今ひとつ実感はわかない。何度も同じ話をする父に嫌気がさすこともあり、次第に聞き流すようになった。

 「伝えたいことがある」。平成23年、甲賀広域行政組合消防本部に入り、消防士として歩み始めたある日、上司に呼ばれた。SKRの事故時の救助隊長として、現場を指揮した人だと知った。救助活動をまとめた資料を手渡された。

 報道では分からなかった凄惨(せいさん)な写真の数々。衝突の衝撃で、ビル3階建ての高さまでせり上がったJRの先頭車両にはしごで登り、救助した話を聞いた。

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