産経WEST

【田淵幸一物語・第3部(6)】田淵に「試練」の夏

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【田淵幸一物語・第3部(6)】
田淵に「試練」の夏

6月23日の広島戦で初の「一塁」。華麗な守備を見せた田淵(右) 6月23日の広島戦で初の「一塁」。華麗な守備を見せた田淵(右)

前のニュース

 思いがけぬ「田淵陽気」に沸いた阪神だったが、梅雨の時期が近づくと田淵のバットも湿りだした。

 6月1日の時点で打率2割7分6厘、8本塁打、22打点。打撃30傑の14位に入り、ルーキーとしてはなかなかの健闘ぶり。実はこのときに下降線への「兆候」が出ていた。

 あるとき、トラ番記者との雑談で「ええ、夢中でやっています。1年目だしスタミナ配分なんかわからないので、突き進むだけですね。ただ、最近、夜眠っていてもすぐに目覚めて困ってるんですよ」と答えたのだ。

 夜眠れず頬がこけ、目の下にはうっすらと隈(くま)のようなものが出始めていたという。原因は-。

 (1)学生時代には経験のない長期戦でコンディションの調整がうまくいっていない。

 (2)子供のころから胃腸が弱く、梅雨時期になるとよく下痢になったという体質。

 (3)投手リードの神経戦からくる極度の疲れ-が挙げられた。

 19日の時点で打率は2割5分4厘まで落ち、本塁打は5月21日の広島7回戦で延長十二回、外木場から決勝8号ホーマーを放って以来プッツリ。打点も5月27日のアトムズ7回戦で22点目を挙げて以来、15試合なし。その間にチームは7連敗するなど、一気に5位に転落してしまった。

 田淵にとって初の「試練」は後藤阪神にとっても大きな試練だった。

 「捕手で四番はたしかに希少価値はある。けど、田淵の打撃力を生かすには、神経をすり減らす捕手はマイナスやと思う。プレッシャーの軽い守備位置で伸び伸び打たせた方がええ」

 後藤監督は決断した。6月23日の広島13回戦(広島)でかねて構想にあった「一塁」で先発起用したのだ。

続きを読む

田淵幸一物語のニュース

このニュースの写真

  • 【田淵幸一物語(1)】「田淵はミスターTではない」と断言した村山監督
  • 【田淵幸一物語(1)】「田淵はミスターTではない」と断言した村山監督
  • 【田淵幸一物語(1)】「田淵はミスターTではない」と断言した村山監督
  • 【田淵幸一物語(1)】「田淵はミスターTではない」と断言した村山監督
  • 【田淵幸一物語(1)】「田淵はミスターTではない」と断言した村山監督

「産経WEST」のランキング