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発達障害と生きるピアニスト・野田あすかさん 大阪で初公演「みんなの力になりたい」

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発達障害と生きるピアニスト・野田あすかさん 大阪で初公演「みんなの力になりたい」

大阪公演を前に「人の心の力になりたい」と話す野田あすかさん=大阪市中央区 大阪公演を前に「人の心の力になりたい」と話す野田あすかさん=大阪市中央区

 だが、再び人生に光をもたらしたのもピアノだった。「やっぱり弾きたい」と両親に訴え、入り直した宮崎学園短期大で、ありのままの存在を認めてくれる恩師と運命の出会いを果たす。

 演奏に自分らしさが出ることへのためらいがあったが、恩師は「あなたの音はとてもすてき。あなたはあなたのままでいいのよ」と背中を押してくれた。

 自らの状態が分かったことも大きかった。ウィーン国立大学に短期留学中、パニックを起こして搬送された病院で「発達障害」と診断された。それまで野田さんを苦しめてきたコミュニケーション能力の欠如が生まれつきの障害だったことに、22歳にして初めて気付いた。「長年解けなかった謎が解けたみたいで、正直ほっとした」と振り返る。

 それ以降、周囲も感じるほど音が変わった。「心の音になったんだと思います」と野田さん。平成18年の宮日音楽コンクールでグランプリ、21年のローゼンストック国際ピアノコンクールで奨励賞を受賞したほか、数々の賞に輝いた。

 昨秋、プロデビューも果たした。「どこか懐かしい気持ちになりました」「1曲目から涙がこぼれました」。東京でのリサイタルは好評を得たという。NHKや民放のテレビ番組でも取り上げられ、その優しい音色が話題になった。

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