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広がる弥生ロマン 2つの楼閣が意味するものは? 奈良の唐古・鍵遺跡

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広がる弥生ロマン 2つの楼閣が意味するものは? 奈良の唐古・鍵遺跡

唐古・鍵遺跡に復元されている楼閣=奈良県田原本町 唐古・鍵遺跡に復元されている楼閣=奈良県田原本町

 奈良県田原本町の唐古(からこ)・鍵(かぎ)遺跡で見つかり、21日公開された楼閣(ろうかく)を表現した新たな土器片。手のひらサイズの小片だが、約2000年前の遺跡中心部に2つの楼閣が建つ姿をイメージさせる。遺跡にはすでにPR用の楼閣が復元されているが、今回の発見で弥生時代へのロマンがさらに膨らんだ。

 会見した同町教委の藤田三郎・文化財保存課長は「新たな土器片を含め、楼閣を描いた計3点の土器片は、いずれも1つの壺のもの。壺に、唐古・鍵遺跡の弥生人が当時の風景を描いたと考えられ、遺跡には2つの楼閣があった可能性は高い」と話す。

 唐古・鍵遺跡では平成3年に楼閣を描いた最初の絵画土器が出土し、町では6年に遺跡をPRする高さ12・5メートルの二層構造の楼閣を復元した。国道24号からもよく見え、遺跡のシンボルとなっている。

 同遺跡は広さ約42万平方メートルで、弥生の集落跡としては全国最大級。楼閣を描いた土器片3点はいずれも遺跡南部の環濠から見つかっており、町教委は実際の楼閣も中心部の南部周辺にあったと推定。大型建物とともに遺跡を治めた王の居館を構成したとみている。

 中国・漢時代の資料に2つの楼閣などを描いた絵があることを指摘する石野博信・兵庫県立考古博物館名誉館長は「中国人が唐古・鍵まで来た可能性は低いが、中国の様子が人ずてに伝わり、遺跡に住む人が壺に楼閣などを描いたことが考えられる。だが、実際に遺跡に楼閣が建っていた可能性もある」とみている。

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