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【JR脱線事故12年】「組織罰」法整備へ他の事故遺族と連携 「責任の所在明らかにすることが再発防止」

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【JR脱線事故12年】
「組織罰」法整備へ他の事故遺族と連携 「責任の所在明らかにすることが再発防止」

組織罰の実現を目指し、署名を呼びかける大森重美さん(右)=平成28年10月、兵庫県尼崎市潮江 組織罰の実現を目指し、署名を呼びかける大森重美さん(右)=平成28年10月、兵庫県尼崎市潮江

 次男=当時(19)=を昨年1月の長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で亡くした田原義則さん(51)=大阪府吹田市=は被害者遺族会の代表を務める。「組織罰の実現に向け、皆さんと連携していきたい」と話した。

元検事の助言で素案

 大森さんが会を立ち上げた原点には、脱線事故をめぐり、JR西日本の刑事責任が明らかにされなかったことへの憤りがある。

 同社で唯一、業務上過失致死傷罪で起訴された山崎正夫元社長(73)は無罪が確定。遺族らによる検察審査会への申し立てを受けて強制起訴された井手正敬(まさたか)元会長(82)ら歴代3社長は1、2審が無罪で、最高裁に係属中だ。

 刑法が処罰の対象とするのは個人だけ。だが、さまざまな要因が重なって起きる大事故の責任を、特定の個人だけに帰するのは難しい。組織としての責任を問う法はできないか-。

 メンバーらは26年から2年間、有識者を招いて刑法の問題点などを学んだ。目指すことにしたのが、重大事故で人が死亡した場合、法人にも業過致死罪を適用できるようにする特別法の制定だ。法人側が安全対策は適切だったと立証できれば免責となる。法の素案は会の顧問で元検事の郷原信郎弁護士の助言をもとに作成、昨年4月に発表した。

署名活動も

 ただ、法人が刑事責任を問われるとなれば、関係者が処罰を恐れて隠蔽(いんぺい)を図るようになり、原因究明の妨げとなる可能性もある。英国では鉄道や船舶事故の続発を契機に2007年、法人に刑事罰を科す「法人故殺法」が成立したが、適用例は少ないという。

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