産経WEST

【万博誘致の方程式】「大阪の明るさ、楽しさ発信を」 識者に聞く(上)鈴木庸一・前駐フランス大使

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【万博誘致の方程式】
「大阪の明るさ、楽しさ発信を」 識者に聞く(上)鈴木庸一・前駐フランス大使

鈴木庸一・前駐フランス大使(現関西担当大使) 鈴木庸一・前駐フランス大使(現関西担当大使)

 2025年国際博覧会(万博)の大阪開催に向けて、政府や大阪府は今月24日、博覧会国際事務局(BIE、パリ)へ立候補を届け出る。ただ、ライバルとなるフランスはすでに昨年11月に立候補し、誘致活動で大きく先行している。誘致合戦の現状や背景、日本が勝利するための課題と方策を、万博に詳しい有識者3人に聞いた。(栗井裕美子)

◇         ◇

連帯感高める仏「国民運動」

 ――フランスが万博を誘致する狙いは?

 「イスラム系移民の増加やテロ事件続発などをめぐって分断されたフランス社会に、再び求心力を作り、連帯感や一体感を高める『国民運動』の側面がある。同時に経済も再活性化するのが大きな目的だ。ドイツとともに欧州を引っ張る両輪というプライドがフランスにはあるが、ドイツに経済的な差をつけられて焦っている」

 ――移民問題が社会を分断している

 「フランスはもともと移民の国。フランス語を話し、フランス的な価値観を受け入れる人を歓迎することで発展してきた。現在のオランド大統領の先祖はオランダ系ともいわれている。ただ、昔はキリスト教の国からの移民が多かったが、1970年代以降はイスラム教の国々からの移民が増えた。その子孫がイスラム教固有の価値観を主張し始め、ほかの国民に拒絶感を引き起こした。この分断を放置したから2015年にテロが相次いだと考える人が多い」

続きを読む

「産経WEST」のランキング