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【水中考古学へのいざない(12)】カリブの海賊は「荒くれの大男」ではなく意外と小柄だった 難破船ウィダ号は語る

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【水中考古学へのいざない(12)】
カリブの海賊は「荒くれの大男」ではなく意外と小柄だった 難破船ウィダ号は語る

米国の画家Jean Leon Gerome Ferrisが描いた海賊と英国軍艦艦長の戦闘シーンの複製 米国の画家Jean Leon Gerome Ferrisが描いた海賊と英国軍艦艦長の戦闘シーンの複製

 また、海賊たちの目的は船を沈めることではなく略奪することだったため、船体を破壊する砲撃戦より接近戦を好んだといわれてきたが、ウィダ号から多く見つかったピストル、散弾銃やマスケット銃の弾、手投げ弾などは船体をさほど傷つけずに甲板の敵を倒せる武器として有効で、この説は裏付けられた。海賊たちは“獲物”の船に乗り移るとき、軽くて持ちやすいピストルを愛用したのである。このほか、短刀を研ぐのに使われたらしい円盤型の砥石も見つかっている。

 ウィダ号の遺品の数々はマサチューセッツ州プロビンスタウンにある「ウィダ海賊博物館」に収蔵されており、伝説の存在だった海賊ブラック・サムの名が再び脚光を浴びている。興味と機会がある方はぜひ訪れてほしい。(水中考古学者 井上たかひこ)

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