産経WEST

【夕焼けエッセー】日本一の紙芝居作家

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【夕焼けエッセー】
日本一の紙芝居作家

 5月のゴールデンウイークに泉佐野市の古民家で実演する紙芝居を制作している。大阪市に伝説として伝えられている「大阪城のトラ」と岸和田市に伝わる昔話「夜泣き石のふしぎ」を題材にして、少し、僕自身の創作も加味している。

 紙芝居の制作・実演を始めて7年目に入ったが、2年前からは、泉州の昔話や民話の紙芝居を制作し実演している。当然、素人の域を脱することはできず、上達は微々たるものである。それでも、最初の頃は黙って席をたつ子供や興味なさそうに居眠りしている老人が多かったが、最近は、観客は少ないものの、席をたつ子供や居眠りをする老人はいなくなった。また、舞台の上で「しゃべる」ことには一種の高揚感があり、プロの芸人さんたちの気持ちもなんとなく理解できるような気がしている。

 話は変わるが、四十数年前、短い期間、一緒に仕事をした元同僚のH・Kさんが、3年前直木賞を受賞した。すでに文壇で活躍されていたので、ノミネートされたとき、今回は受賞するという予感があり驚きはなかったが、僕自身の発奮材料にはなった。

 僕自身、最近特に人生の持ち時間が少なくなってきたと感じているが、考え方を変えればこの長寿社会、まだまだ75歳、持ち時間は十分ある。「継続は力なり」のことわざを信じて、人に笑われるかもしれないが、泉州一の紙芝居作家兼実演者になろうと思っている。いや!小さい。日本一の紙芝居作家兼実演者を目指そう!

阿部 芳明(75) NPO法人理事 大阪府阪南市

「産経WEST」のランキング