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【脳を知る】軽度認知障害 認知症の「予備軍」

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【脳を知る】
軽度認知障害 認知症の「予備軍」

軽度認知症は早めに気づき、早めの受診を 軽度認知症は早めに気づき、早めの受診を

 「最近、畑に行かなくなったんです。趣味のカラオケも行かなくなったんです」

 80代の男性が、物忘れは軽いが最近意欲が低下し、いらいらすることや怒ることが増えたという症状で、娘さんに連れられ物忘れ外来を受診されました。確かに物忘れを調べる検査では、30点満点中23点(23点以下で認知症の疑い)で、脳MRI検査ではほとんど異常は認めませんでした。家族の方は、うつではないかと心配されていましたが、検査の結果、認知症の予備軍である「軽度認知障害」と診断しました。

 まずは活動性を上げるため、介護保険でデイサービスなどに行ってもらうように助言しました。はじめ本人はデイサービスを嫌がっていましたが、そういったことが刺激になったのか、趣味のカラオケも行くようになり、またデイサービスでもカラオケを一生懸命歌うようになりました。近々カラオケ大会にも出場する予定とのことです。物忘れも非常に少なくなり、年齢相応の物忘れ程度に改善し、現在も元気に外来通院されています。

 軽度認知障害は、認知症までもいかないが正常でもない、認知症の手前の状態のことを言います。分かりやすく言うと、認知症の予備軍です。英語の頭文字をとって、MCIとも呼ばれます。最近発表された厚生労働省の推計によると、65歳以上の高齢者のうち、認知症は462万人、軽度認知障害は400万人。確率でいうと、高齢者のうち、4人に1人が認知症またはその予備軍ということになります。

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