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【鹿間孝一のなにわ逍遙】「森友問題」は大阪を誤解させる

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【鹿間孝一のなにわ逍遙】
「森友問題」は大阪を誤解させる

参院予算委の証人喚問で、質問に答えるため挙手する籠池泰典氏=23日午前10時48分 参院予算委の証人喚問で、質問に答えるため挙手する籠池泰典氏=23日午前10時48分

 「森友(もりとも)学園」の問題で、すっかり大阪のイメージが悪くなってしまった。

 小学校の建設用地として国有地の払い下げを受けたが、評価額を大幅に下回る価格に疑問を持たれたのが発端だった。以降、出るわ、出るわ…。

 建設業者との約23億円から約7億円までの金額が異なる3通の契約書は、補助金の不正受給が疑われる。小学校の認可申請は取り下げられたが、大阪府の私立学校審議会がフライング気味に「認可適当」と答申したのも不可解だ。

 さらに、寄付集めに安倍晋三首相の名前が使われ、昭恵夫人から100万円の寄付が「あった」「なかった」。民進党などはここぞとばかりに攻め立て、もっと重要な問題があるだろうに、「森友国会」が延々と続いている。

 森友学園理事長の籠池(かごいけ)泰典氏の証人喚問も、饒舌(じょうぜつ)としたたかさが印象に残るだけで、疑惑の解明にはほど遠かった。

 テレビ中継を見ていた人は思ったのではないか。「やっぱり大阪だなあ」と。

     ◇

 どうも誤解されているようだ。

 「天下の台所」と称され、「商都」と呼ばれる大阪は、古くから商人(あきんど)の街だった。「もうかりまっか?」のあいさつが交わされ、会話には「得した」「損した」がよく出てくる。が、強欲でも、けちでもなく、「始末する」という言葉があるように、普段は倹約して、生きたお金を使うことを心がけているのだ。

 それに町人の街で、お上に頼らず、なんでも自分たちでやるという気風があった。

 八百八橋とうたわれた橋のほとんどが、豪商・淀屋による淀屋橋など、町人の寄付による「町橋」だった。大阪の都市景観を代表する中之島の中央公会堂が、「北浜の風雲児」と呼ばれた明治の相場師、岩本栄之助の寄贈であることはよく知られる。

     ◇

 籠池氏も教育者を名乗るなら、次の歴史はご存じだろう。江戸時代に町人たちが金を出し合ってつくった独自の学校「懐徳堂」である。

 大阪は教育に熱心な街で、いたるところに寺子屋があった。が、それ以上の学問を教えるのは、幕府や諸藩が建てた学校だった。

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