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「高齢・障害者でも楽しめる旅行を」 難病患者2人が大阪に会社設立、お花見会も企画

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「高齢・障害者でも楽しめる旅行を」 難病患者2人が大阪に会社設立、お花見会も企画

「バリアフリーお花見ランチ」を企画した櫻井純さん(左上)、太田啓子さん(右下)と参加者ら=4日、大阪市都島区 「バリアフリーお花見ランチ」を企画した櫻井純さん(左上)、太田啓子さん(右下)と参加者ら=4日、大阪市都島区

企業が希望へと

 2人で話すうち、櫻井さんが考えていた「守るもの」は「自分の会社」につながり、「同じような境遇の人にも、希望を見いだしてもらえるのでは」と起業を検討。旅行会社で働いていた櫻井さんが総合旅行業務取扱管理者の資格を持っていたから、旅行会社の設立を決めた。

 設立に最低限必要な資本金は、690万円。余裕のある暮らしではないが、「身体がいつまで保つか分からない」と、2人で貯金を投じて昨年11月末に“スピード起業”、翌月には第3種旅行業の登録を終え、難病患者2人での会社経営がスタートした。社名には、「病気や障害などの困難があっても、季節のイベントや風景を通じて人との出会いを楽しめる会社に」との思いを込めたという。

自ら入念に下見

 国内外のパッケージツアーなども扱うが、強みはさまざまな要望に応じるオーダーメード旅行の企画だ。今月1、4両日に開催した「お花見ランチ」も、「トイレや移動の問題で季節のイベントを楽しむのは難しい」という難病患者会らの声を受け、2人で入念に下見して企画した。車いすや杖を使用する参加者からは「環境が整っていたので、食事とおしゃべりを楽しめた」と好評だったという。

 「病気の進行は不安だが避けられないこと。それを受け入れながら、難病患者のビジネスモデル構築につながれば」と櫻井さん。「いろんな人に、人生が変わるほどの景色を堪能してほしい」と力を込めた。

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