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安堵と歓迎 「ホッとした」「何とか生計立つ」、伊方原発差し止め却下で、地元住民ら

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安堵と歓迎 「ホッとした」「何とか生計立つ」、伊方原発差し止め却下で、地元住民ら

 四国電力伊方原発。左から1号機、3号機、2号機=30日午後、愛媛県伊方町で共同通信社ヘリから  四国電力伊方原発。左から1号機、3号機、2号機=30日午後、愛媛県伊方町で共同通信社ヘリから

 昨年8月に再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転禁止の訴えを却下する広島地裁の決定が出た30日、地元では住民の多くが「停止されれば町経済に多大な影響が出ていた」と安堵(あんど)の表情を浮かべる一方、四国電力に改めて安全運転を求めた。

 「運転停止になれば商売人としても、町としても死活問題だった。これで何とか生計を立てられる」。町役場近くで民宿を営む丸山栄一さん(75)は、1~3号機全てが運転を停止する事態が避けられたことを率直に喜んだ。

 伊方原発は1号機が約40年前に運転を開始。地元には、原発作業員を主な客とする宿泊業や飲食業で生計を立ててきた町民が多い。

 しかし、平成23年の東京電力福島第1原発事故後の送電停止の影響で、伊方原発で働く作業員の数は年間を通して激減した。丸山さんの民宿も、全号機が稼働していたころは客室がよく埋まったが、ここ5年は客がめっきり来ず、「何とか耐えている」のが実態だ。

 廃業した飲食店や宿もあり、丸山さんは「事故の怖さは分かるが、原発なくして伊方町はない。2号機も早く再稼働させ、活気を取り戻したい」と訴える。

 飲食店を営む船山ソノエさん(84)も、広島地裁の決定を「朗報だ」と歓迎。「事故の危険は火力発電なども同じなのに、原発だけ悪くいうのは違う」。

 町商工業協同組合の旅館民宿部会長、三好富太良さん(70)は「10月から始まる3号機の定期検査で多くの作業員の宿泊があれば」と期待を寄せた。

 広島地裁の決定が伝えられた約1時間後、伊方町役場で、高門清彦町長が報道陣の取材に応じ、「裁判所の決定にコメントする立場にないが、決定を尊重したい」と表明。一方で、佐田岬半島の伊方原発より先端側に暮らす住民の避難方法などをめぐる課題が残っていることから、「住民の間にも不安はある。四国電力は安全安心を肝に銘じ、細心の注意を払った運転をお願いしたい」と注文した。

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