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【浪速風】「官」から「民」への長い道のり(3月29日)

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【浪速風】
「官」から「民」への長い道のり(3月29日)

 大阪の地下鉄は昭和8(1933)年に開業した御堂筋線の梅田-心斎橋間が始まりだが、明治の末から、市電、すなわち路面電車が市内の主要な街路を網の目のように走っていた。わが国初の公営電気鉄道で、なかでも大阪港への2階建て車両は「魚釣り電車」と呼ばれて人気だった。

 ▼当時の市長、鶴原定吉は「市街鉄道のような市民生活に必要な交通機関は、利害を標準に査定されるものではなく、私人や営利会社に運営を委ねるべきではない」と、私鉄各社の市内中心部への乗り入れも拒んで、「市営モンロー主義」と陰口をたたかれた。時代は流れて、市営地下鉄の民営化が決まった。

 ▼ようやくの感がする。東京に比べて高い料金の値下げや、サービス向上が期待される。安全第一で、ホームドアの設置やバリアフリーにも取り組んでほしい。「官」から「民」へは言うほど簡単ではない。なによりお役所体質を脱して、利用者目線への意識改革が成否を握る。

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