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【熊本地震1年】「おばちゃん、成長して戻ってくるよ」卒業式で寮母に阿蘇への恩返し誓い

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【熊本地震1年】
「おばちゃん、成長して戻ってくるよ」卒業式で寮母に阿蘇への恩返し誓い

寮母、竹原伊都子さん(左)に卒業の報告をする原田健汰さん=19日午後、熊本市東区の東海大熊本キャンパス(桑村朋撮影) 寮母、竹原伊都子さん(左)に卒業の報告をする原田健汰さん=19日午後、熊本市東区の東海大熊本キャンパス(桑村朋撮影)

 おばちゃん、今度は成長して戻ってくるよ-。熊本地震の影響で、南阿蘇村から離れざるを得なくなった東海大農学部4年、原田健汰さん(23)は卒業証書を受け取ると、下宿で長年面倒を見てもらった寮母に感謝の言葉を伝えた。

 4年前に阿蘇キャンパス近くの下宿「新栄荘」に入居して以来、寮母の竹原伊都子さん(56)には食事や洗濯だけでなく人生相談にまで乗ってもらった。埼玉県出身の原田さんにとって“お母さん”のような存在だ。

 昨年4月の地震では、キャンパス周辺の通称・学生村で、多くのアパートや下宿が大きな被害を受けた。新栄荘の倒壊こそ免れたが、竹原さんの自宅も余震でつぶれ、交流のあった学生も亡くなった。精神的に押しつぶされそうになった竹原さんを、今度は原田さんら学生たちが献身的に支えた。

 原田さんらは被災後、熊本市のキャンパスに移ったが、それでも毎週のように南阿蘇村の竹原さんのもとを訪ね、寮の後片付けを手伝った。「激動の1年だったけど、おばちゃんが待っていてくれたから、頑張れた」と話す。

 阿蘇キャンパスは存続が決まったが、学生が戻らない恐れもあり、経営をやめる人も多い。ただ、竹原さんは寮の経営を続けるつもりだ。「ここは子供たちのふるさと。いつでも帰ってこられるように」

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