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【世界を読む】テロリストと「対話」は可能か…理想に燃える宗教界がのぞかせた暴力の「黒歴史」

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【世界を読む】
テロリストと「対話」は可能か…理想に燃える宗教界がのぞかせた暴力の「黒歴史」

“宗教界の国連”とも称される世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会が開いたテロリストとの対話について考えた学習会。過激組織「イスラム国」(IS)への対応などが議論され、「どの宗教にも多かれ少なかれ、暴力的な要素があることに目をつむってはならない」との意見が出された=3月7日、京都市伏見区の醍醐寺(小野木康雄撮影) “宗教界の国連”とも称される世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会が開いたテロリストとの対話について考えた学習会。過激組織「イスラム国」(IS)への対応などが議論され、「どの宗教にも多かれ少なかれ、暴力的な要素があることに目をつむってはならない」との意見が出された=3月7日、京都市伏見区の醍醐寺(小野木康雄撮影)

 たとえば幕末の志士たちですら、当時の幕府から見れば、暴力をふるうテロリストだったに違いないという。

 ところが志士たちは明治維新を成功させ、英雄になった。つまり、テロリストとみなされるか否かは時の体制によって異なる、という理屈だ。

 真田氏は例に挙げなかったが、現在の中国はチベット族やウイグル族への弾圧を「テロとの戦い」にすり替えている、ともいえるだろう。

パレスチナ問題は「のどに刺さった小骨」

 真田氏は、ISとの対話を可能にする条件として次の7点を挙げた。

 (1)ISが台頭した原因や力量などを正確に認識する

 (2)どんな宗教にも共通する「命の尊厳」「平和と安全」を訴える

 (3)対テロ戦争に同調しない

 (4)イスラム教の公正な宗教者が対話に臨み、ISによる独自のイスラム教解釈に反対する立場を表明する

 (5)人道支援は国家や民族、宗教を超えた国際組織によって行う

 (6)暴政が暴政を生む悪循環を絶ち、市民主導の民主的かつ公平な社会を作る

 (7)パレスチナ問題の恒久的解決を目指す

 中でも真田氏が重要だと指摘したのが、パレスチナ問題。「中東世界のど真ん中にある、のどに突き刺さった小骨」と表現し、イスラエルとパレスチナ独立国家が平和的に共存することが必要だと訴えた。

 だが、イスラエルとパレスチナ独立国家による「2国家共存」の見通しは、きわめて厳しい。

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