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【世界を読む】テロリストと「対話」は可能か…理想に燃える宗教界がのぞかせた暴力の「黒歴史」

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【世界を読む】
テロリストと「対話」は可能か…理想に燃える宗教界がのぞかせた暴力の「黒歴史」

“宗教界の国連”とも称される世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会が開いたテロリストとの対話について考えた学習会。過激組織「イスラム国」(IS)への対応などが議論され、「どの宗教にも多かれ少なかれ、暴力的な要素があることに目をつむってはならない」との意見が出された=3月7日、京都市伏見区の醍醐寺(小野木康雄撮影) “宗教界の国連”とも称される世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会が開いたテロリストとの対話について考えた学習会。過激組織「イスラム国」(IS)への対応などが議論され、「どの宗教にも多かれ少なかれ、暴力的な要素があることに目をつむってはならない」との意見が出された=3月7日、京都市伏見区の醍醐寺(小野木康雄撮影)

 暴力に訴えるテロリストたちと対話することは可能なのか-。“宗教界の国連”とも称される「世界宗教者平和会議」(WCRP)日本委員会が3月7日、こんなテーマに基づく学習会を行った。対話を望まないテロリストとの対話を目指すという一見すると矛盾した話だが、「ナンセンス」と退けるだけでは暴力の連鎖は止まらない。過激組織「イスラム国」(IS)への武力行使は真の問題解決にならないという方向で議論は進み、宗教が抱えてきた暴力の歴史についても取り上げられた。

幕末の志士たちはテロリストなのか

 『暴力的過激主義者との対話について考える-宗教者にできることは何か』と題した学習会。3月7日、京都市伏見区の醍醐寺で行われ、仏教やキリスト教、イスラム教の宗教者ら約100人が有識者の話に耳を傾けた。

 まず基調発題として、真田芳憲・中央大名誉教授(比較法学・イスラム法)が講演。「暴力は絶対に許されない」「イスラム世界にも『ISは非難に値する』と考える人が大勢いる」との前提を示した上で、次のように語った。

 「暴力が最初から過激なのではない。暴力で応酬することによって、暴力は過激度を増す」

 真田氏によると、テロリストという言葉には100以上の定義がある。世界史をひもとけば、強大な国家権力が民族自立や独立運動の価値を失墜させるために、テロリストというレッテルを貼って弾圧することは頻繁にあった。

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