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1泊200円の「磯上荘」サヨナラ 日本の発展支えた労働者の低額宿泊所 3月末終了

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1泊200円の「磯上荘」サヨナラ 日本の発展支えた労働者の低額宿泊所 3月末終了

3月末で廃止される神戸市の無料低額宿泊所「磯上荘」=神戸市中央区 3月末で廃止される神戸市の無料低額宿泊所「磯上荘」=神戸市中央区

 市は27年4月の生活困窮者自立支援法の施行に伴い新たな支援制度が始まったことなどを踏まえ、閉鎖を決めた。

1泊50円の「兵庫荘」は来年3月まで

 市によると、2月末現在で20~70代の男性19人が利用している。“住人”の職業は警備員やタクシー運転手、コンビニ店員などさまざまだが、今月中に全員が次の住まいへ引っ越す。

 市は昭和33年に開設されたもうひとつの市営の無料低額宿泊所で、1泊50円の「兵庫荘」(兵庫区)も、平成29年度末で廃止する方針。市保護課の佐藤賢次保護係長は「港の歴史のなかで生まれた施設。一定の役割は終えたのではないか」と話した。

貧困ビジネスの温床?

 無料低額宿泊所は、社会福祉法に基づいた事業の一つで、自立支援のため、生活困窮者を無料や低額で受け入れる。厚生労働省の調査によると、平成27年6月時点で全国に537カ所あり、利用者1万5600人のうち、生活保護受給者が1万4千人を占めるとされる。

 厚労省によると、約75%がNPO法人によって運営され、神戸市のように自治体が運営している例はほぼないという。

 同様に低所得者の利用が多い簡易宿泊所は旅館業法に基づく営業許可が必要だが、無料低額宿泊所は自治体に届け出るだけで開設が可能。このため、一部の施設で利用者の生活保護費を不当徴収していたことが発覚するなど、「貧困ビジネス」の温床の一つとして社会問題にもなった。

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