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【関西の議論】福祉スルー〝漂流民〟の駆け込み寺 キャバクラ無料案内所…家出、出所「ワケあり」が救い求めて

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【関西の議論】
福祉スルー〝漂流民〟の駆け込み寺 キャバクラ無料案内所…家出、出所「ワケあり」が救い求めて

無料案内所の前で客を待つ滝川亮介さん=仮名。愛知県出身だが、前科を重ねた末、ミナミに流れ着いた=大阪市中央区宗右衛門町 無料案内所の前で客を待つ滝川亮介さん=仮名。愛知県出身だが、前科を重ねた末、ミナミに流れ着いた=大阪市中央区宗右衛門町

 深夜徘徊(はいかい)する若者らへの声掛け活動をしているNPO法人「全国こども福祉センター」(名古屋市)の荒井和樹理事長(34)は「家族との連絡を完全に絶ち、その日の生活にも困る状況では判断力が鈍り、デメリットが多い仕事に就きかねない。しかし、居場所も定まらない状況では支援の手を伸ばすのは非常に難しい」と話す。

 同センターは、路上での声掛けやインターネットを通じ、不安や悩みを持つ若者とコミュニケーションをとる「アウトリーチ」と呼ばれる手法を取り入れている。

 荒井理事長は「家出を決断する前や家出中に気軽に相談できる相手になれるかが大事。手を伸ばすことが難しくなる前の予兆の段階で、アウトリーチなどの存在を身近に感じてもらう活動を広めていく必要がある」と強調する。

13年で5回受刑の末…

 案内所には前科の過去を持つ人たちもやってくる。

 昨年3月から働く愛知県出身の滝川亮介さん(43)=仮名=が案内所にやってきたのは、刑務所から出所した直後だった。

 29歳で初めて万引で逮捕され、そこから13年間で5回刑務所に入った。両親はすでに他界。実の兄からは家族の縁を切られ、頼れる身内はいない。

 逮捕されるたびに犯罪への抵抗感は薄まっていき、「すぐに金がもらえたり、携帯電話を使わせたりしてくれるなら、犯罪行為でも誘いに乗り、再犯を重ねてしまった」という。

 今回、案内所で働き始めることになったのは、偶然出所後に連絡を取った知人が、店を紹介してくれたからだ。滝川さんは「刑務所から出た直後に手をさしのべてくれる人が全て。今回はたまたまちゃんとした仕事と家が確保できたので運が良かった」と話す。

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