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【田淵幸一物語・第2部(10)】裏目にでた巨人の「裏工作」

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【田淵幸一物語・第2部(10)】
裏目にでた巨人の「裏工作」

いても立ってもいられない? 新幹線を途中下車、箱根・大涌谷で走る田淵 いても立ってもいられない? 新幹線を途中下車、箱根・大涌谷で走る田淵

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 何がどこで好転するか分からない。このままでは社会人入りかと思われた田淵の状況を一変する「事件」が起きた。

 ドラフトから2週間が過ぎた昭和43年11月27日、東京・紀尾井町の「ホテルニューオータニ」で巨人の沢田幸夫スカウトと田淵が“密会”していたことが発覚したのだ。

 『巨人、田淵と接触』ドラフト制度に“疑惑”の行動-。翌28日のスポーツ紙にはセンセーショナルな見出しが躍った。

 当日、そのホテルでは巨人・大橋勲と大洋・桑田武の交換トレードの話し合いが行われていた。沢田スカウトは「球界の先輩として桑田にアドバイスしようとホテルに行き、そこで偶然、田淵君に会って挨拶しただけ」と釈明したが、田淵があっさりと真相を暴露した。

 「高田さん(巨人・高田繁=明大卒)を通じて、沢田さんが会いたいというので会いました。でも、何も話はしていません。ボクとしては巨人がどんなふうに考えているのか、聞きたかっただけです」

 当時のドラフト制度では「トレードの挙手」は認められても、交渉は「交渉権を得た球団」しか認められていない。鈴木竜二セ・リーグ会長も「沢田君の疑惑を招く行動は非常にまずい」と顔をしかめた。

 「田淵はドラフトを潰す気か!」という非難の声は田淵家には堪(こた)えた。28日夜、目白の田淵宅では法大・浦賢二郎理事、松永怜一監督を交えて約2時間の話し合いが行われ「阪神入り」が決まった。

 「私たちがドラフト制度というものを承知していながら、田淵君に『巨人に行け』というアドバイスはできないでしょう。制度がある以上、やはりその規則には従わなければいけない」と浦理事は集まっていた記者たちに説明した。

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