産経WEST

【西論】将棋ソフト不正騒動 名誉・信頼“人間力”で回復導け

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【西論】
将棋ソフト不正騒動 名誉・信頼“人間力”で回復導け

羽生善治3冠との対局前、日本将棋連盟の佐藤康光会長(左)と話す三浦弘行九段=13日午前、東京都渋谷区の将棋会館 羽生善治3冠との対局前、日本将棋連盟の佐藤康光会長(左)と話す三浦弘行九段=13日午前、東京都渋谷区の将棋会館

 将棋ソフト不正使用疑惑騒動で揺れた将棋界が、新たなスタートを切った。辞任した谷川浩司・日本将棋連盟前会長の後を受け、6日には佐藤康光九段が新会長に就任。失われた信用を取り戻すべく、佐藤会長はさまざまな改革に取り組んでいくことになる。そうした中で今、会長が真っ先に着手しなければならないのは、騒動の“後始末”だろう。

 一連の騒動を振り返ると、三浦弘行九段への疑惑は、対局中の離席が多いこと、指し手のソフトとの一致率が高いことなどから浮上した。連盟は昨年10月、三浦九段に対して、挑戦者としての出場が決まっていた竜王戦を含む公式戦への年内の出場停止処分を下した。だが、この判断が問題をこじらせてしまった。

 メディアを通じて疑惑が取りざたされる中で、第三者調査委員会は昨年末、「不正を裏付ける証拠なし」とする報告を発表。“シロ”となった以上は、報告書も触れているように、連盟は三浦九段の出場停止処分中の金銭的補償を行うとともに、名誉回復を図らねばならない。

 とりわけ今後の対処が難しいのは名誉の回復である。いくら連盟側が誠意を尽くして謝罪したところで、いったん棋士間にも世間にも広がってしまった「疑惑の棋士」とのイメージは簡単にはぬぐえない。13日、三浦九段は羽生善治棋聖との対局で復帰を果たしたが、白星で飾れなかった。自身が語っているように、勝たないと「やはりソフトを使っていたのでは…」とまた疑われる恐れもある。

続きを読む

関連ニュース

「産経WEST」のランキング